てくてく、と。株式会社テクト  代表取締役  中谷茂樹のブログ

「耐える」ということ

テレビ東京の「ソロモン流という番組を見た。

内容は、日本橋の老舗洋食店たいめいけん

三代目オーナーを追ったもの。




三代目というプレッシャーと、

老舗というプライドの中で、

日々新しいメニューの開発や、販路の拡大に頭を捻り、

積極的に攻め続ける姿勢は、とても素晴らしい。




でも、私が一番印象に残ったのは、その部分ではなかった。

私が印象に残ったのは、次のシーン。


厨房で働く24歳の若者が、先輩料理人に怒られて、

地下で涙を流して泣いている。

そこへ、三代目が駆けつける。

「俺がいると、問題起こすんで、

辞めた方がいいんじゃないかと思って・・・」

と言う泣きじゃくる若者に対し、

「お前は、ここにいたいのか?いたくないのか?」

と問う三代目。

「いたいです。」

と涙を拭いながら答える若者。

「じゃあ、謝りにいくぞ」

と、一緒にその先輩に謝りにいく三代目の姿。




これは、何も老舗洋食屋さんに限らず、

おそらく日本全国どこでも見られる光景だろう。




三代目曰く、

「大切なのは技術とかではなく、忍耐だ。」

私も、本当にそう思う。




とかく、若いうち、経験の少ないうちは、

先輩言っていることが、よくわからず、

単にイジワルされているのではないか?

八つ当たりされているのではないか?

その先輩の感覚がおかしいんじゃないか?

と思ってしまう。




でも、そうではない。

自分が間違っていて、先輩から正しいことを

指摘される場合はもちろんだが、

どちらも正しい場合や、または先輩が間違っている場合もある。

でも、それを受け入れなければならないような状況

現実社会には時にある




いわゆる理不尽とか、不本意とか、

そういう類の言葉で括られることが多いけれど、

敢えてそれに耐えるということも、時として重要だったりする。

別にこれは、自分を曲げることでも、負けることでもない、

ということに、気がつくチャンスなのだ。




そして、そういうことを知ることは、人生においてとても大切だと思う。

それを一言に集約したのが、三代目の言う「忍耐」だと思う。




そんな下積みを経験した料理人は、

将来、どんなお客さんのワガママや無理難題にでも、

きちんと笑顔で、プロの余裕を持って

応じることができるだろう。




先輩に小言を言われたり、

細かいことを注意をされた時に、

卑屈になったり、受け入れなかったりすることは簡単だ。

でも、先輩や上司の言葉をある時点では、

グッとこらえて受け入れて来た人と、

それを避けたり、逃げて来た人というのは、

何年か経った時に、大きく違うような気がする。




私も20代の頃は、

先輩や上司に噛みついては怒られてばかりいただけに、

(今でも、完全には抜け切れていないけれど)

彼と先輩、三代目のやり取りを見て、その気持ちが痛いほどよくわかった。
Posted at 2010年01月24日 22時50分00秒 [その他]

コメント一覧
トラックバック一覧
トラックバックURL
http://www.tec-tec.co.jp/blog/trackback/444
コメント入力欄

== このコメントはサイト管理者による確認後に反映されます ==

== 半角英数字のみのコメントは投稿できません ==