てくてく、と。株式会社テクト  代表取締役  中谷茂樹のブログ

希望の国のエクソダス/村上 龍

本の紹介シリーズ 第4弾



今回は、

『希望の国のエクソダス/村上 龍』

このところ、ビジネス書が続いていたので、

たまには小説でも読もうかと。。。

(決して、「いい男」になるために・・・では、ないですよ。

なぜ、こんな帯を付けるんだか。)




村上龍は、高校時代に『愛と幻想のファシズム』を

読んで以来、折を見ては読む好きな作家だ。

2年ほど前に、「半島を出よ」が文庫化された時に

読んで以来だが、今回もリアルとフィクションが、

程よく入り混じった、面白い小説だった。




物語の背景は、2001年。

日本の中学生が、日本を見限って

パキスタンの部族に溶け込んで

生活する姿が海外メディアに露出し、

それに触発された日本の中学生が、

集団で不登校を起こす、というところから始まる。




生まれてからずっと不況の中で育ち、

目指すべき大人、自分達の未来像が描けず、

先の見えない日々の学校生活の中で、

「集団不登校」をきっかけに、自分達の理想郷を

作ることを始める。

(小説なので、これ以上詳しくは書きませんが・・・)




内容的には、かなり経済用語も多く、

また、実際に起こった現実の経済トピックも

たくさん引用されている。

そのため、2001年~の時代を思い出しながら、

どこまでがリアルで、どこからがフィクションか、を

記憶と関連付けながら、読み進める必要があり、

何か自分の過去を振り返るようで、面白かった。

(新刊で出た時に読んでいたら、こういう読み方は

しないのだろうけど)




教育問題、経済問題など、幅広いテーマを、

いつもながらの緻密な取材を元に描いている力作で、

重たいテーマを扱っている割には、

読後感の良いところ、は村上龍ならでは、という感じだ。

Posted at 2009年04月28日 23時40分00秒 [その他]

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